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最近読んだ本

ここ暫く、是非ともお薦めしたい!と思える小説に出会えず、読了するたびに、「この読書に費やした時間は、一体何だったんだろう・・・」とガックリくることが多かったのですが、暫くぶりに素晴らしい作品に出会うことが出来ました。


猫を抱いて象と泳ぐ』 (小川洋子著)

これは、ある天才的なチェスの腕前を持った少年の数奇な運命を綴った物語なのですが、この一見奇妙なタイトルは、物語を読み進めるうちに、「この物語になんてしっくりくるのだろう」と、著者の卓越したセンスに、溜息が漏れてしまいました。
『博士の愛した数式』では、数学といういささかとっつきにくい題材を見事な手さばきで料理してくれた著者でしたが、今度は、我々日本人にとってはあまり馴染みのないチェスというゲームを土台に、繊細で精緻で、詩的で哲学的で、そして崇高なまでに美しい物語を紡いでくれました。

この物語は、舞台となる国も時代も定かではなく、主人公の夢想と現実が交錯する形で描かれる場面が多いため、どこか寓話的な雰囲気が漂っているのですが、人物描写や物語の筋立てが緻密でしっかりしているため、決して荒唐無稽なおとぎ話ではなく、まるで実話であったかのような印象すら覚えてしまいました。

博士といいこの物語の主人公といい、”孤高だけど孤独ではない人”を描かせたら、この著者の右に出るものはいないのではないでしょうか。彼らが自身の内に、静かに光り輝く宝物を抱いている様を見ると、我々読者は「幸せとは何か」を自問せずにはいられなくなります。

大切に大切に編まれた誠実で美しい言葉の海にたゆたい、久しぶりに「文学」というものの素晴らしさ楽しさを味わったような気がします。スピーディーでスリリングな物語を好む方にはお薦めしませんが、ひょっとすると、私にとっては今年のNo.1になる作品かもしれません。





<メッセージレス>

< 綺麗な収納棚ができましたね。私ならあの棚の上にすでに>
我が家でも、既に子どもにモノを置かれてしまいました。(苦笑)
おお〜〜、遂に出発しましたか!色んな体験をして、目一杯楽しんできて欲しいですね。そして何より、元気で無事に戻ってくることを心から祈っています。
山もそうですが、海でも川でも、自然は人間の不用意な行動を見逃してはくれませんよね。遊びに行く時こそ、油断せずに行こう!ですよね。
H大ではなくて、「の」大学ですか。(爆笑)そうは言っても、関東圏は選択肢が広いので、きっと家から通える学校に行くのではないでしょうか?かく言う私も、娘をそちら方面の大学に行かせることを画策中です。

 
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